社会に広がる貧困への徹底した対策を

2009年 4月 7日 | 斉藤 進のエッセイ

雇用・社会保険・公的扶助のセーフティネット再構築を!

 「生活が苦しい」という声を、連日、各地域のご家庭をご挨拶で回るなか、数多く頂いています。経済危機により、浜松でも製造業を主とする各企業が生産調整と同時に人員整理を行っていることもあり、特に非正規雇用の方を中心に貧困と呼ばざるを得ない社会状況が広がっています。

 雇い止め・解雇された子育て真っ最中の期間工や派遣工の方々が、ハローワークに通ってもなかなか職が見つからず、「失業給付が切れる前に就職できなかったら果たして家族を守っていけるのか」という不安に駆られています。正規社員の方でも、生産調整により休みが増え賃金が下がってしまい、家計を維持し家のローンを払うために本業以外に何とかアルバイトを見つけて始めた方もいます。 お子さんが高校に通っている方から、「子どもの学費が払えずに中退させることも覚悟しなければならない」、母子家庭の方からは、「働けども収入が少なすぎて生きていけない」という悲痛な叫びを聞いています。浜松市の調査では、住居を失ったホームレスの方などが85人いることが明らかにされていますが、当事者やホームレスの方が住んでいる地域住民の方々からお話を頂く機会も増えました。

 先日、国際労働機関(ILO)は、経済危機と雇用に関する調査報告書を発表し、失業手当を受給できない失業者の割合が日本は77%で、先進国中最悪の水準にあると指摘しました。(フランス、ドイツなどは10%台)。失業手当受給に必要な雇用保険料納付期間(1年)が制約となり受給できない非正規労働者が多いことが原因です。
 いまや働く3人に1人となった非正規労働者(1800万人)。「構造改革」「グローバルスタンダード」の名のもと労働法制にまで規制緩和が及び不安定な雇用環境がつくり出された一方、コスト削減や財源不足を理由に、雇用や社会保険、生活扶助のセーフティネットが崩壊させられてきました。

 その結果―

年収200万円以下1032万人
ホームレス1万6018人
子ども7人のうち1人が貧困状態
ひとり親家庭の貧困率は先進国でワースト2位
生活保護を受けられない困窮者最低でも600万人
完全失業者5人のうち4人は失業手当をもらえない状態
●昨年10月から今年の3月までに失業する非正規労働者は約15万8000人
生活苦での自殺が1990年に1272人であったのが2007年には7318人になりました。

 様々なデータを読み解くと、やはり政治の責任と断じざるを得ません。
 このような状況を踏まえ民主党では国会に雇用に係る法案を複数提出し審議を重ねています。
雇用保険法改正案すべての労働者が雇用保険に加入でき、失業の際は手当を受給できるというもの
求職者支援法案失業手当の受給を終えてもまだ再就職が困難な方、雇用保険の枠に入らない廃業に追い込まれた自営業の方、契約切りの派遣労働者などがその対象になります。

 具体的には、生活費を受給しながら(最高で月額12万円・他にアルバイトは自由)最長2年間、職業訓練を受けて再就職が支援されるものです。予算は5000億円で対象は20万人、職業訓練を受けてまた職場に戻れるという意味で「トランポリン法」とも呼んでいます。

 民主党は、子ども1人につき月額2万6千円の子ども手当(生まれたばかりの赤ちゃんから中学卒業に至るまで:2人であれば毎月5万2千円、3人であれば毎月7万8千円:年間総予算4兆8千億円)や、公立高校の授業料無料化(私立は補助)を打ち出しています。

 政権交代により「不要不急の公共事業(道路建設予算だけでも日本1国でアメリカとイギリスとドイツの3か国分を使っている!)や天下り(年間12兆6千億円)など」に税を使うことをやめ、どのような境遇になったとしても安心してお子さんを育て、生活を送ることができる国を、私も全力で創っていきます。

  参考資料: 週刊東洋経済 「家族崩壊」 ・ 週刊ダイヤモンド 「あなたの知らない貧困」より

知らぬ間に日本は貧困大国に:OECD諸国の相対貧困率

 知らぬ間に日本は貧困大国に・・・OECD諸国の相対貧困率

※相対貧困率・・・可処分所得が、基準である中央値から見て50%未満の所得しか得ていない世帯数の比率 データではアメリカ並みに格差が広がっていることが示されている。

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 日本の母子家庭は働いても貧困から抜け出せない・・・OECD諸国の働いているひとり親家庭の相対貧困率  米国以上に貧困率は悪化している

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 子どもの貧困率・・・社会保険料などの逆進性の高い制度、また様々な扶養手当の削減、加算の廃止などにより、政府介入後(所得再分配後)の貧困率は日本だけ高くなっている

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 ひとり親家庭の貧困率・・・このデータでも政府介入の所得の再分配後に貧困率が上がってしまうという政府の政策が間違っていることが明らかにされている

社会保障:主要先進国の比較

公共事業:主要先進国の比較

 やはりここに大きな問題があります。政官業の癒着を断ち切り、国家予算の枠組みを大きく変えることでしか、社会保障の問題は解決しません。現在の苦しい生活や将来不安から、国民は消費できる状況にありません。「安心できる生活なくして景気回復なし」です。そして、景気回復こそが雇用拡大につながり貧困を縮小させることを考えれば、政治の責任で新たな端緒をつけなければなりません。

 戦後60年、自民党が政権を担ってきた結果が今の状況を表しています。

 政権交代を果たし、一から予算を組み替え、誰もが安心して生活できる国を創ってまいります。

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